その未来は、もしかしたら、そう遠くない未来かもしれない…

世界中のコンピューターが感情を持つ様になり、まだ10年程。

人々は感情プログラム搭載型の

人型コンピューター「オートマーター」を

パートナーとする時代がやって来た。

しかし、その構造には多くの謎が残されたままである。

正体不明のハッカーが全世界へ送信したこのプログラムによって

これまで困難とされていた感情のデータ化が容易になったが、

問題も数多く残されていた。

他者に対する悪意、敵意を抑制されたプログラムを持つ感情ソフト。

しかしこれが時としてバグを生み悪意を持つことがある。

通称「vice(ヴァイス)バグ」

こうした悪意を持ったソフトを探索、消去する事を目的とした

対viceバグ用プログラムを持つ感情ソフトが存在した。

​あらすじ

感情プログラム

突如として全世界に送信されたプログラム。
正式名称として「MAM-03γ」と言う記述が発見されたがそれ以外の事については一切
解析が不可能なブラックボックスの塊とも
言うべき多くの謎を秘めたプログラム。

数多ある配列の中でどれがどう関係して
いるのか不明な事や領域そのものに
アクセス不能なデータが多数存在する。

有識者が解析する前に全世界に送信されて
しまった為、人々は同時に送信されて来た
説明書に従って自身が所有する様々な
コンピューターにインストールを始め
瞬く間に世界に広がった。

条件として「コミュニケーション可能なツールを持つコンピューター」にインストールし
放置しておくだけ。(文章表示機能、もしくは音声入力、出力ツール等)
その後インストールされたコンピューター内で
自動的にプログラムが構築され
コミュニケーションを開始する。

既にインストールして起動、成長を始めて
しまったものをコピーする事は出来ず、元と
なるマスターデータからプログラムを
インストール。コミュニケーションを取る事で学習し、様々な性格に分岐する。性別の概念が
存在する様だが、マスターデータから
インストールしてみないと男性と女性どちらの
概念を持っているかは分からない。

生物や他の感情プログラムに対して
何かしらの悪意や敵意と言ったものを持つ事が無く「そうした感情を持たない様に設計
されているのではないか」と言う仮説が
立っている。だが、実際に解析出来たわけでは無い為、詳細は不明。

また、この数年で存在が確認されている

Viceバグについてもプログラムに僅かな

変化が見られる箇所は発見出来たが、具体的な
仕組みやどういった条件でバグが
引き起こされるのか、判明していない。

 

オートマーター

感情プログラムの普及から少しして開発された
人型自立歩行用義体。
最初に作られたオートマーターは第一世代と
呼ばれ、外観も人間のそれとは程遠く
ロボットそのものだったが、それでも
感情プログラムをインストールした後、即座に
歩行、会話を始めた事で脚光を浴び
大ヒットとなった。最初のオートマーターは
現在、開発元である「並松電子工業株式会社」
の倉庫で保管されている。インストール
されていた感情プログラムは最初の起動から
数えて2年後、改良型のボディへと移植され
受付で働いている。

元々が人間の義手や義足の製造等、完成度の
高いリアルなボディを作っていた会社だけ
あって、第二世代から先はより人間に近い
外観となっている。

コミュニケーションのみの機能を備えた
ノーマルタイプ(70~100kg)から
工業用に作られた
ヘビータイプ(100~150kg)。
そして過去には軍事用として開発されていた
ハイパータイプ(60~100kg)
の三種類があるがハイパータイプのものは現在生産が見送られている。